サカイクリニック62理事長の坂井万里です。
今回は、NMF(天然保湿因子)についてお届けします。
NMF(天然保湿因子)とは、3大保湿因子の一つで、バリア機能を担っている大切な成分の一つです。
NMFはアミノ酸をはじめとするいくつかの成分でできたもので、アミノ酸はエイジングケア化粧品にもよく配合されます。
そこで今回、「おすすめのエイジングケア化粧品ナールスの公式サイト」の中の記事「NMF(天然保湿因子)は保湿に大切!表皮の角層にある成分」を参考にして、NMF(天然保湿因子)の表皮の角層での役割についてご紹介します。
1. NMF(天然保湿因子)とは?
NMF(Natural Moisturizing Factor)とは、角質細胞内に存在し、水分を保持するための成分群のことを指します。主成分はアミノ酸、乳酸、尿素、塩類などで、これらが協力して皮膚の水分を保つ役割を果たします。NMFは角質細胞の中に分布し、外部の水分を吸収して保持することで、肌に潤いを与え、しっとりとした質感を維持します。これにより、NMFは肌のバリア機能を高め、乾燥や刺激から肌を守ります。NMFが適切に機能していると、肌は柔らかく潤いを保ちやすくなり、乾燥や肌荒れ防止に繋がります。
2. NMF(天然保湿因子)の構成成分とはたらき
NMFは複数の成分から成り、それぞれが独自の働きを担っています。
• アミノ酸:NMFの主要な構成成分で、肌の水分保持を促進します。特にリジンやグリシンといったアミノ酸は、保湿力を高めて肌を柔らかく保つ効果があります。
• 乳酸:皮膚のpHバランスを整え、角質のターンオーバーを促進します。これにより、肌の健康を保ちながら、細菌の繁殖を抑制する効果も期待できます。
• 尿素:非常に高い保湿効果を持ち、水分を保持しながら角質を柔らかく保つ働きがあります。乾燥による肌のひび割れを防ぐ役割も果たします。
• 塩類(ナトリウム、カリウムなど):水分バランスを維持し、肌の弾力性を保つために必要な成分です。
これらの成分がバランスよく働くことで、NMFは肌に十分な水分を供給し、バリア機能を強化します。また、NMFは外的刺激から肌を守り、敏感肌やトラブルを予防する上でも重要です。
3. NMF(天然保湿因子)と加齢の関係
残念ながら、年齢とともにNMFの産生量は徐々に減少します。これに伴い、肌の水分保持能力も低下します。同時に、皮脂分泌量の減少や、角質層が薄くなるなどの変化が見られます。このため、中高年になると、肌が乾燥しやすくなり、しわやたるみが目立ち始めます。
さらに、紫外線や乾燥、環境汚染などの外的要因もNMFの減少に影響を与えます。これらの要素が肌のバリア機能を弱め、肌荒れや乾燥、さらにはアレルギー反応を引き起こすこともあります。加えて、不規則な食生活やストレス、睡眠不足などもNMFの生成を妨げる要因となり得ます。
4. NMF(天然保湿因子)とエイジングケア化粧品
NMFは加齢によって減少することから、エイジングケアではNMFを補うことが重要です。多くのエイジングケア化粧品には、NMFの成分であるアミノ酸やヒアルロン酸、セラミドが含まれており、これらは肌の保湿力をサポートします。
また、ビタミンCやレチノールなどの成分が配合されている製品は、肌のターンオーバーを促進し、NMFの自然な生成をサポートします。エイジングケア化粧品を選ぶ際には、NMFの生成を助ける成分も配合されているかを確認することが、効果的なケアに繋がるでしょう。
サカイクリニック62で採用している美容液「ナールスネオ」には、NMFの一種であるアミノ酸類を9種類補うことができるうえに、6種類のヒト型セラミド、スクワランを配合しているので、1本で3大保湿因子を補うケアができます。また、ビタミンC誘導体、ビタミンA誘導体、ナールスゲン、ネオダーミル配合で、加齢によるお悩みをケアができるのでおすすめです。
5. NMF(天然保湿因子)を維持するためのスキンケアと日常生活
NMFを維持するためには、日々のスキンケアと生活習慣が重要です。まず、洗顔料は刺激の少ないものを選び、洗顔後にはすぐに保湿ケアを行いましょう。化粧水や乳液、クリームで肌に水分を補給し、保湿成分を含んだ化粧水を選ぶことで、NMFを補うことができます。
紫外線対策も忘れずに。紫外線はNMFの生成を妨げるため、日焼け止めの使用や、帽子、日傘を利用して肌を保護しましょう。また、栄養バランスの取れた食生活や十分な水分摂取も、NMFの生成を助け、肌の健康を内側からサポートします。ストレスの軽減と質の良い睡眠も、肌の再生とNMFの生成に良い影響を与えます。
乾燥肌におすすめの美容医療
NMF(天然保湿因子)が減少すると、お肌の乾燥に繋がります。サカイクリニック62には、乾燥肌におすすめの治療メニューが4つあります。
各治療の概要は次の通りです。
1)シルクピール(薬剤導入ウェットピーリング)
シルクピールは、乾燥肌の方に効果的な「ウェットピーリング」の一種です。肌の表面にある古い角質や毛穴の汚れを取り除きながら、その方に合った薬剤を導入ます。ピーリングによる肌の再生と保湿を同時に促します。この治療法は、乾燥肌だけでなく、ニキビや毛穴の目立ち、ハリ不足などにも対応しています。
2)ミラノリピール(コラーゲンピールの進化版)
ミラノリピールは、複数の酸と保湿成分を使った浸透型ピーリングで、コラーゲンの生成を促し、しっとりとした弾力のある肌を取り戻す効果があります。この施術は、トリクロロ酢酸などの酸に加え、ビタミンやアミノ酸、スクワランなどが配合されており、特にⅢ型コラーゲンを活性化することで乾燥による老化サインを改善します。
3)アクアピール(アクアピュア)
アクアピールは、皮膚に水分を補給しながら、汚れや余分な角質を優しく除去する施術です。水の力を活用して肌を清潔にしつつ、同時に保湿成分が浸透するため、乾燥肌の改善に特に効果的です。また、施術後には肌が滑らかで柔らかくなり、さらに毛穴の目立ちも軽減します。
4)メソアクティス
メソアクティスは、針を使わずに肌の深層まで美容成分を浸透させる治療法です。乾燥肌に対しては、ヒアルロン酸やプラセンタなどの薬剤を導入し、肌を内部から潤します。この施術は無痛で、デリケートな肌にも適しており、乾燥肌の改善とともにバリア機能の強化も期待できます
これらの治療を受けていただくことによって乾燥肌の改善がより効果的に行えます。
ただし、肌の状態に合わせて最適な施術を選ぶことが大切ですので、まずはお気軽にカウンセリングにお越しください。
7. まとめ
NMF(天然保湿因子)は、肌の潤いを保ち、外的刺激から守るために欠かせない成分です。年齢や生活習慣、外部環境によってNMFの生成量は減少しますが、エイジングケア化粧品や日々のスキンケアで適切に補うことができます。肌に合ったスキンケア製品を選び、ライフスタイルの改善も取り入れながら、健康で美しい肌を目指しましょう。日々のケアが、長期的な肌の健康と美しさにつながります。
なお、肌の乾燥が酷い場合や、毎日のスキンケアやライフスタイルの改善を行っても変化が見られない場合、皮膚科医と相談し、効果的な治療を受けることをおすすめします。
お近くにお住まいの場合は、ぜひサカイクリニック62をご利用ください。