親知らず抜歯後の経過とドライソケットについて

こちらは前回の続きになりますので、よろしければ前のブログもお読みください^^

さて、親知らずの抜歯を終え1時間程度で病院を出られたこともあり、案外簡単に終わるものだと足取り軽く帰路につきました。
腫れも出てないし痛みもそこまでではなく、自分の耐性の強さを自慢できるほど余裕でした。夜になるまでは。

夕ごはん時、いざアライナーを外そうと思い立つと口が開きません。小さな開口の限界までくるとここから先はやばい、というような嫌な感じ。
抜歯した右奥歯方向のアライナーへ指をかけようと試みると、激痛ではないにしろ鈍痛と唾液とはちがう生温かな液体にほのかな鉄の味。
仕方なく左側からひっぺがすように外してみましたが、奥歯の部分がうすく茶褐色に染まっているのを見てげんなりしました。

腫れが引き大きく開口出来るようになるまで、アライナーの装脱着には苦労させられました。
外し方がイレギュラー(本来は両端に指をかけて上へ引っ張る)だったせいか、アライナーの歯と歯の間に亀裂が入ってしまいひやっとする場面も。
ちょうど交換日という事で大事には至らなかったものの、丈夫な素材といえ何度も着け外しするものなので、ちゃんとした手順で装脱着しなければと痛感しました。
着けている分には特に痛みもなくいつも通りだったのが救いで、悪夢の術後期間中も何事もなくインビザラインを続けられました。

一番辛かったのは食事です。
右ほほの下側がぷっくり腫れ、まるでハムスターの頬袋のようでした。
見た目にもそうですが口腔内も腫れてぎゅうぎゅうになっている為、何か食べる度内側を噛んでしまい流血沙汰に。
必然的に咀嚼が要らない流動食のようなものしか受け付けなくなり、また、口を開ける事すら大変なので何でもズズ~っと啜って食べなければならず本当に情けなかったです。
この時の食事といえば、ポカリスエットときどき栄養ドリンク。
スープにひたひたにしたパン。ヨーグルトやゼリー、プリンには助けられました。
食べようと思えば何とかなるのですが、そんな気力もなく食事が億劫になってきます。
噛むことがボケ防止になるという事を身をもって体感し、健康であることの大切さが身に沁みました。

食事の楽しみもなく、ソラマメのように腫れた顔を毎日鏡で確認すると、もはや辛いを通り越して哀しい気持ちになります。
腫れは1週間もすると劇的に引いたので意外と短い期間だったのですが、まさしく悪夢の1週間でした。

幸いにも術後の経過はよく1週間分処方された痛み止めを使い切る事なく済みましたが、人によっては抜歯した穴が塞がらずに激痛が生じるドライソケットという状態になってしまう事も。
ドライソケットになってしまった場合、当院では自己治癒力を高めるオゾンジェルを用いた処置を行っております。
通院中に親知らずの抜歯へ行かれドライソケットになってしまった方も、当院の処置でかなり痛みが和らぎ回復にも向かわれたので、抜歯後の痛みが引かないなどの際はご相談くださいね。

すったもんだの1週間でしたが、どんなに腫れようが生きる気力を失くしていようがアライナーは順調に進めることができたのでひとまずほっとしています。
まだ残っている左側のしっかり埋まったままの上下を思うとげんなりしますが、心なしか抜歯した右のフェイスラインがすっきりしたような気もするので、悪い事ばかりではないのかもと前向きに考えてみます。
次回からはまたインビザラインの経過についてレポートしていきますのでよろしくお願い致します^^

栗田

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